「来たるべき人類学」は可能か?
――シリーズ「来たるべき人類学」全五巻刊行記念――
日時:2013年10月26日(土)14:00~18:00(参加費無料)
場所:桜美林大学四谷キャンパス 地下ホール
JR 四谷駅、東京メトロ丸の内線、南北線四谷駅より徒歩3分
日本の大学では、「人類学」は今、だいたい、文化人類学という科目名で、専門課程や教養課程で教えられています。それは、もともとは、人間をめぐる学術探究の総称のようなものであって、くっきりとバウンダリーがある学問領域ではなかったようです。人間や人類に関する諸現象を見つめる学問的な精神こそが、人類学だったのです。
ポストモダンという、学問に対する反省を含む嵐が吹き荒れた後、人類学とはいったい何であったのか、これから、どこに向かおうとしているのかということを、いま、一度、考えてみたいという思いを持ってスタートさせたのが、春風社のシリーズ「来たるべき人類学」です。これまでの5年の間に、(狭義の)人類学者だけでなく、動物行動学者、霊長類学者、考古学者、経済学者、宗教学者、言語学者、社会学者などを含めて、中堅・若手の総勢47名の研究者たち(1956年~1984年生、生年不明一名)に寄稿していただいて、「来たるべき人類学」シリーズ5巻が、2013年に完結しました。
来たるべき人類学構想会議の第4回の集いは、総合司会に、近藤祉秋さん(『人と動物の人類学』の共編著者)、レヴュワーに上村淳志さん(『セックスの人類学』)、田中正隆さん(『経済からの脱出』)、相澤里沙さん(宗教人類学)、山口裕子さん(『アジアの人類学)、溝口大助さん(『人と動物の人類学』をお招きして、シリーズ全5巻の合評会を行い、人類学の可能性と未来について議論します。
第1巻 奥野克巳・椎野若菜・竹ノ下祐二(編)『セックスの人類学』 2009年4月
第2巻 織田竜也・深田淳太郎(編)『経済からの脱出』 2009年11月
第3巻 吉田匡興、石井美保、花渕馨也(編)『宗教の人類学』 2010年11月
第4巻 片岡樹・シンジルト・山田仁史(編)『アジアの人類学』2013年4月
第5巻 奥野克巳・山口未花子・近藤祉秋(編)『人と動物の人類学』 2012年9月